主夫の友

八角の香りが素晴らしか

最近はすっかり主夫だ。
仕事の関係上、私の帰宅は早い。 最近では7時とか8時には家に着いている。 主夫と言っても子供もペットもいないので炊事・洗濯・掃除が主だが、自分の時間をキープしつつもそれなりにそつなくこなしている。
自炊はずっとやってきたが、貧乏性の私は忙しくするのが生き甲斐なのであまり気合を入れることはなかった。 レパートリーもさほどなく、ローテーションの間隔も短い。 しかし最近はすっかり楽しくなって自炊ライフを満喫している。 もう片っ端から、今まで試そうと思って試せていなかった料理に挑戦中だ。 その中でも気合が入っているのが豚の角煮である。
初めて角煮に挑戦したのは、この前そらちゃんその他みんなが集まった時に作った時だった。 都立大学での勤務なので、ハナマサが買物守備範囲に加わっていた。 ふと見ると、豚バラブロックが。 やってみるかと即決し持って帰った。
実は、角煮は結構簡単だ。 まず豚バラを塊のまま、醤油を塗り少し置いた後で焼き色を浸ける程度に焼く。 焼いた肉を茹でる。 2時間くらいしたら取り出して豚バラを適当な大きさにカットし、調味料(砂糖、塩、オイスターソース、八角、酒)を入れさらに1時間。 そして、煮汁の一部にさらに香り付けにオイスターソースをもう少し足し、程よくからめたら水溶き片栗粉。 これで角煮の完成。
こう書くと結構面倒なようだし、ガス代や部屋の温度も気になるところだが、我が家には頼もしい『主夫の友』がいる:シャトルシェフである。 シャトルシェフは保温調理器具、つまり保温材で包まれた鍋入れのようなものだ。 煮物など、弱火でコトコト系の料理には驚く程の実力を発揮する。 だって、鍋を入れて蓋するだけだし。 ガスコンロを占有する必要もなければ、吹き溢しや焦げを心配する必要も無く、それに電気代は0円だ。(だってただの入れ物だし) 特にこの時期、煮物系の料理をすると部屋が暑くなって仕方ないが、シャトルシェフは商品の性質上(保温、だし)熱を遮断してくれる。 まさに頼もしい主夫の友である。 豚の角煮などはほとんどシャトルシェフがやってくれるので全く苦にならない。 作った後の台所も綺麗なものである。
このシャトルシェフはカミさんの会社の人が結婚祝いにとくれたらしいのだが、実は持て余しており最初はほとんど使わなかった。 実際に使い始めたのも、豚の角煮が最初だったような気がする。 何でも使ってみるものだ。
シャトルシェフに出来ないことは、煮汁を減らすことである。 ただ煮汁を減らしていくのが必要な煮物なんかでも、シャトルシェフで一度煮してから、少ない煮汁で二度煮するなどすれば結構使える。 お試しあれ。