懺悔行脚の旅 中目黒〜代官山〜恵比寿

カミさんの誕生日。 実は忘れていた。
なんと、結婚してあまりに身近になり過ぎていたのか、最近主夫業に奔走していたからか、日にちの感覚はあったが誕生日というイベント自体を忘れてしまっていた。 このままではいかん。
仕事を終え、とりあえず安直ながらプレゼントをゲットする。 いかん、これでは足りん。 普段なら中目黒から日比谷線に乗り継ぐのだが、今日は中目黒で降りてヨハンのチーズケーキかHIGASHIYAのたまご焼きか何か、逸品を持って帰らないと。
まずは花か。 駅を降りて目黒川と反対側へ向かってとりあえず歩いてみる。 花屋さん発見。 花束ゲット。 カミさんの誕生日用だと言うと、私をかなり下に見積もっていたのか、25になる息子さんは自立心が強く全然身を固める気がない等漏らしていた。 『私もその頃はそうでしたよ』なんて言いつつ待っていると、大きな花束の完成。 たぶんかなりまけてくれたと思う。
花屋のお母さんに美味しいケーキのお店を聞いても、ヨハンの名前が出てくる。
http://www011.upp.so-net.ne.jp/pas-de-deux/JOHANN.htm
しかし売り切れか、閉まっていた。 HIGASHIYAに足が向いたが、どうもしっくりこない。 何となく、中目黒でのバースデースイーツにはケチがついてしまったような気がする。 別にHIGASHIYAが悪い訳ではない。 ただ、何となくなのだ。 時折だが、別に信心深い訳ではないが、私は気運のようなものに従順になる。 今日は何となくそういう日のような気がしたので直感に従うことにした。 よし、どうせだから代官山を通って帰ろう。
代官山スイーツには強いようで弱い。 歩いて15分くらいなのでよく来るが、あんまりスイーツを積極的に探したことがない。 シェ・リュイは気が進まない。 バースデースイーツにタルトはどうか?とも思ったが、キルフェボンが頭をよぎる。
http://www.quil-fait-bon.com/top/top.html
以前一度カミさんに連れられてきた事があったが、『このへんかなぁ』くらいの曖昧な地理感しかない。 『バースデーケーキ買いに行くけど場所分からないから教えて』とは死んでも聞けないので、まぁ曖昧ながら自分がこのへんだと思う辺りへ向かう事にする。 その途中で良さげなケーキ屋さんがあれば乗り換えてもいいし。
『この辺かなぁ・・・』と思うエリアよりだいぶ手前で雑貨屋さんらしき建物があったので寄り道すると、そのすぐ先にキルフェボン発見。 おぉ、寄り道しようと思わなかったら通り過ぎていたかも知れない。 うんうん、ツキが巡ってきた。
キルフェボンに入ると、ショーケースの真ん前に『Happy Birthday』と書いたチョコプレートが載ったフルーツタルトが目の前にあったので即決。 ホールで購入。 別にプレートなんてどのタルトにも載せてくれることくらいは分かったが、今は成り行きに任せる気運だったので迷わない。 お店のお姉さんに花束のことを突っ込まれてちょっと照れる。 いや、そう言えばこんな小雨の降る土曜日の代官山で、男が1人でかいピンクの花束片手にスイーツを求めて彷徨っているのは結構目立ったのかもと今更ながらちょっと恥ずかしくなった。 でも後には引けないので、今度はその姿に、片手にタルトを持って恵比寿に向かう。
カミさんは喜んでくれた。 それで満足。 さて、晩ご飯はどこにしようかという話になる。 実は知人に教えてもらったサリュー
http://allabout.co.jp/gourmet/eatout/closeup/CU20020930A/index.htm
に電話したのだが、如何せん誕生日を忘れていたので電話するのが遅くなってしまい予約が取れなかった。 週末は、場合によっては2週間くらい前から埋まってしまうことがあるらしい。 ということで、今日はぶっつけである。 カミさんから焼き肉と寿司の2点が挙がったが、とりあえず焼き肉から行ってみることにする。 まぁ恵比寿で焼き肉と言えばトラジかな?ということで行ってみるが30分くらい待たないといけないと言われ、グリーターの態度もちょっと天狗だったので即寿司に転換。 これでたぶんしばらくトラジに足は向かない。 迷う事無く一路『すし家の檜』へ。
檜では先客の常連さんっぽい人がいたので、最初はとにかく食いに走る。 そう言えばここに前来たのは今年の春分の日、入籍した日だった。 その日は珍しく雪が降っていたが、上物のマグロが入ったとかで、食べた中トロとあと名前が思い出せない部所がとてつもなく美味かったが、今日はそこまでの感動は無かった。 (それでもかなり美味いが) そう、前回はそれはもう感動する程美味かった。 ただおまかせの握りだけでは何なので、追加でほたてとサバを注文。 ホタテを目の前で貝から剥がして裁いてもらったのは初めて。 サバもかなり美味い。 そして何となくから話が米に移る。 10時前にはすっかり食べ終わっていたのだが、延々1時間くらい話が弾む。 さぁ、流石にそろそろおいとましようと思ってお勘定を聞いたら、予想の半額強くらいだったのでびっくり。 カミさんの誕生日というのが理由か、大将が言ってた今日はあまり良い魚が入らなかったというのが理由か、とにかくラッキー。 うん、今日は成り行きまかせでOK。
誕生日を忘れるという大失敗だったが、小雨に降られた懺悔行脚で身が浄められたのか、上々の一日になった。 誕生日おめでとう。