きたっ、ダイエー再建卓で3人リーチ

ダイエー再建支援に米ウォルマートが名乗り
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20040819AT2F1801U18082004.html
そしてダイエー株はストップ高
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20040820k0000m020087000c.html
これまでの、『ダイエーは自己再建能力が無い』として再生機構活用を押し進める主力銀三行と『メガバンク統合の勢いを借りて金融が小売経営に干渉し過ぎ』とあくまで自力再建の道を探るダイエーという構図に、ウォルマートヨーカ堂イオングループといった同業者からの支援(しかし再生機構活用必須)という三人目の面子からもリーチの声が上がり状況は大きく変わった。 いや、あまり変わらないのかも知れない。 しかし、水掛け論と成果無き譲歩交渉を見てきた我々にとっては、第三の要因出現はバランスを見る上で大きなプラスとなる:

ダイエー 銀行 ウォルマート
再生機構の活用 やだ 当然 当然
企業形態 GMS継続 食品に特化 GMS継続
メリット 不良債権処理 経営品質向上
デメリット 具体案無し 大幅リストラ ダイエー吸収
さて、単純だが三者の意見の中間を取ろうとすると、再生機構を活用して不良債権処理を加速させることによりとりあえず再建への実質的なスタートが切れる。 そして支援の元にGMSという販売形態を存続することにより大幅なリストラを防げる、という構図が出てくる。 そしてさらに、ダイエーの現実感の無さはこの三者の中で際立って悪いのも良く分かる。 社会的責任に対する意識というものがほとんど感じられない。 ダイエーが危惧する『産業再生機構を活用するとダイエーの解体に繋がる』という指摘が、デメリットではなくメリットに聞こえる。
ともかく、もうリーチと宣言してしまったのだ。 目下リードは高目メンタンピン三色リャンメン待ちの銀行が上がりにもっとも近いと思われる。 ウォルマート他小売大手は、ドラ単騎のチートイのようなものか。 上がれば高いが、まぁ普通だったら出てこないところだ。 しかしもう皆リーチしているのである。 出てこないとは限らない。 ダイエー? 地獄待ち*1か。 場にもうその牌は二枚捨ててある。 今さら手遅れである。

*1:場に2牌切られている字牌での単騎待ちの事。 掴んだ人間は使い用が無いので捨てる可能性が高く、最後の1枚が王牌にある可能性もある為『地獄』と呼ばれる。 ちなみにダイエーの場合上がり牌は王牌の中だと思われる。