イラクの人質の話

失礼だが、個人的には結構どうでも良い。 別に人命を尊重するしないではなく、非生産的な議論しかされていないからだ。

加藤の乱の加藤が久々に明快なコメントをしていた

自衛隊は撤退できない。 だから派兵に反対した。

そう、まさしくその通り。 わたしは派兵に賛成したが、彼の言うことは的を射ている。 反対にしろ賛成にしろ、一度派兵してしまえばそんな簡単に撤兵できるものではないのだ。 民間人が誘拐されたというのは憂慮すべき事態だ。 だが撤退させうるだけの要因ではない。 何と言われようが、残念だがそうだ。 結果論ではない。 理由は新聞でも述べられているのでいちいち書かないが、1つだけ書くと、政府は別に意地を張っているから撤兵しないのではない。

小泉の『自覚を持っていただきたい』発言は、タイミングと政治的判断からによる発言としては理解できるが、やはり無神経な発言だ。 責められるべきは彼らではない。 この期に『自己責任として』といった鷹派の意見は無神経を通り越して有害だ。

人質が解放されたのは、様々な人の尽力ももちろんあるが、ようは武装集団が人質を持て余したのが最大の理由だ。 彼らはテロリズムにおける『セル』と呼ばれる集団で、頭となる組織を持たない。 他のセルと共同歩調は取れるしテロ行為には出れるが、自発的に政治交渉が出来る集団ではない。

色々書いたがまとまらなかったのでこの辺でとりあえず切るが、ようはこの事件は責任問題うんぬんの話ではない。 現在のイラクは、こういった事件が充分起こりうる場所であり、国も誘拐された個人もその可能性に関しては充分考慮していてしかるべきであり、それでも事件が起きたら国は解決すべく尽力して然るべきことだ。 今後の国際貢献のあり方について、この事件に関して議論すべきことは無数にあるが、責任問題うんぬんに関して言うなら、追求するものは何も無い。 パウエルのインタビューにおける発言は論点が無いなどと解らない者は非難するが、彼は全くもって正論を述べただけだ。

今回の事件が、ただの責任追及と『それ見たことか』的批判だけで終わらないことを切に願う。